2016年の8月に宇久島へ引っ越してきてからはや7年、ついに自身のブランドを立ち上げました。ブランドといっても特定の魚をブランド化するのではなく、自分が卸すすべての魚を丁寧に処理し、それが一目で分かるよう箱に貼るシールを作っただけですが、今考えうる最高の処理を施した魚だという自信があります。もしこのマークを見かけることがあったら是非食べてみてください。感想をお待ちしています。
魚の処理方法で一番重要なのは神経締め
ここ最近、YouTubeやテレビなどでも魚をおいしく食べるための処理方法が紹介されているようです。その処理方法の中でも一番重要なのはズバリ、神経締めです。神経締めを施した魚は硬直速度がゆっくりになり、長期間熟成させることで旨み成分が増えるともいわれてます。だから僕がこれから卸す魚は基本的に神経締めをして出荷するつもりです。ただし、イサキについては宇久島と小値賀島の漁協で「値賀咲」というブランド魚になっているため、イサキについては漁協の締め方のルールに従い、「値賀咲」ブランドとしてみんなで出荷するつもりです。
天心の魚の処理方法
11月末頃からヤイト(スマガツオ)漁を始めています。12月からはヨコワ(クロマグロの幼魚)漁もしばらくの間ですが解禁されました。ほかにマガツオも釣れますが、これらの魚の処理方法は基本的に同じで、僕の場合釣りあげたらまず脳締めをします。そのあとにエラを切って血を抜き、そのまま神経締めまでしてから水に漬けて放血といった流れです。ある程度放血したら冷やした海水に移して冷やし、帰港後に箱立てすることになります。
今後の方針
まずは自分だけで神経締めまですることで魚価がどの程度変わるのかを確認し、もしほかの漁師さんもしたいというなら僕だけのブランドではなく、宇久島または宇久小値賀としてブランド化してもいいと思っています。ただ、釣った魚を都度神経締めするのはかなりの手間になるため、これに賛同してくれる漁師さんが何人いるのか分からないし、ブランド化する場合は信頼できる漁師さんで立ち上げないといけないと考えています。近頃というわけでもないですが、食品偽装のニュースがときどき発生します。先ごろも海外産の鶏肉を国産だと偽ってふるさと納税で出荷していたと聞きました。僕はこの食品偽装が(あたりまえだけど)本当に嫌で、こんな消費者を馬鹿にした行為はありえないと思います。だから、もしみんなでブランド化する際にはきちんとした指導をして組織化まで考えないといけないとは思いますが、まずはこの天心ブランドがどこまで通用するのか、チャレンジします。
まとめ
今まで実家に魚を送ったりするときに神経締めすることがあったけど、せっかく釣ったなら家族だけでなくみんなにも美味しい魚を提供したいと思って今回のチャレンジにつながりました。今の魚の処理方法がベストなのか分かりませんが、試行錯誤しながら皆さんの意見を聞いてブラッシュアップしていきますので、応援よろしくお願いします!
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