一昨年の年末、僕の心のなかでは宇久島の父と呼ぶべきいつもお世話になっている人から田んぼをしないかと言われました。トラクターなどの機械をいっさい所持していないのでためらっていたのですが、耕したり田植えしたり稲刈りしたり、そういう機械でできることはすべてやってやるから草と水の管理だけしていればいいと言ってくださり、昨年はじめて自分の田んぼで米作りをしてみました。最初はいろいろと戸惑うことばかりで何のために何をしているのか理解できないこともたくさんありましたが、今年2年目はだいぶ要領を覚えてきた気がしました。
芽出し
宇久島では籾を蒔く前に温水につけて根を出すのが一般的なようです。昔はお風呂などでやっていた作業らしいのですが、こちらではこのような「芽ざましくん」という水温を一定に保つ農機具を使っています。これで発芽率を上げるようです。ちなみに、この作業前に海水に籾を浸して浮き上がってくる実のない籾を取り除き、海水消毒をする作業も実施済みです。
籾まき
3月初旬、1週間前にあらかじめ土を入れて準備していた苗箱に籾を蒔き、軽く土をかぶせてたっぷりの水をやります。これが数日で芽を出し、さらに数日するともう緑色に染まってきました。
田植え
宇久島では一般的にはちょっと早いと思われる4月初旬に田植えをします。
おまけ
毎日苗箱に水をやっていると、シャワーを置いておくためのバケツにカエルが住み着いていました。いつも水をやりだすと声だけは聞こえていたのですが、田植えの数日前からようやく姿を見つけることができました。宇久島に来る前はカエルなんてとても素手で触ることはできなかったのですが、今は余裕で触れます。ひんやりしていて意外と触り心地がいいです。シャワーの水をかけてやると最初の一口だけ口を開ける仕草が可愛かったです。
まとめ
田植えを始めたきっかけは、僕があまりに魚を釣ることができないのを見かねたお世話になっているかたが、金がなくともせめて米だけは食べることができるようにと協力してくれたからです。前々から米作りはしたかったのですがトラクターなどがなくてできなかったところを助けてもらいました。今年から収穫した米を船名を使って「宇久島産コシヒカリ 天心米」と名付ける予定です。非売品ですのであしからず。
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